Tier表

肌サプリ 9成分 エビデンスTier表【2026年版】

公開 著者 そのサプ編集部

結論

肌(シワ・乾燥)のサプリ9成分を研究の量と質で並べると、Sに当たる成分はなかった。Aはコラーゲンペプチド・アスタキサンチン・ヒアルロン酸、Bはセラミド・プラセンタ・エラスチン、DはビタミンC・ビタミンE・N-アセチルグルコサミンである。コラーゲンペプチドは23本の試験をまとめた研究で全体では差が示されたが、質の高い試験に限ると差は見られなかった[1]。

S〜D の5段で、成分ごとの研究の量と質を比べた(効き目の強さではない)。

  1. S研究が多く質も高い
  2. Aまとめた研究がある
  3. B本格的な試験がある
  4. C小さな試験しかない
  5. D動物実験まで

研究が多く質も高い動物実験まで

ランクは効き目じゃなく、研究の量と質。

肌サプリ 9成分 エビデンスTier表【2026年版】のランキング図。A:コラーゲンペプチド・アスタキサンチン・ヒアルロン酸/B:セラミド・プラセンタ・エラスチン/D:ビタミンC・ビタミンE・N-アセチルグルコサミン
ランキング図(上ほど研究が多い。効き目の強さではない)。Instagram の図と同じもの
目次
  1. このTier表のランクは何を表している?
  2. A段:まとめた研究がある成分は?
  3. B段:本格的な試験がある成分は?
  4. D段:肌を調べたヒトの試験が見つからない成分は?
  5. 9成分のランクと対象者を一覧で比べると?
  6. 今回の更新点は?

このTier表のランクは何を表している?

このTier表のランクは、効き目の強さではなく、肌の水分・弾力・シワを調べた研究の量と質を表している。ランクの読み方は ランクの定義(/rank/) を参照してほしい。

編集部は、飲む形のサプリで肌を調べた研究を成分ごとに確認し、9成分を段に分けた。同じ段の成分でも、試験の対象者や原料は研究ごとに違うため、段と合わせて「誰で試したか」も見てほしい。

AA段:まとめた研究がある成分は?

A段に入ったのは、コラーゲンペプチド・アスタキサンチン・ヒアルロン酸である。どれも複数の試験をまとめた研究があるが、結果は項目や試験の質によって分かれた。

メタ解析とは、複数の研究の結果をまとめて分析する研究である。コラーゲンペプチドでは、23本の試験・1,474人をまとめたメタ解析で、全体では肌の水分・弾力・シワに差が示された[1]。一方で、製薬企業の資金が入っていない試験と質の高い試験に限ると、どの項目でも差は見られなかった[1]。別のメタ解析(19試験・1,125人、20〜70歳・約95%が女性)では、水分・弾力・シワで差が示されている[2]。

RCTとは、参加者をくじ引きで分けて比べる本格的な試験である。プラセボとは、見た目が同じ「ニセの粒」である。アスタキサンチンでは、11研究(飲む形のプラセボ対照RCT 9本)のメタ解析で、肌の水分と弾力に差が示され、シワの深さでは差は見られなかった[3]。別のレビューでは、試験は小規模で主に健康な日本人女性が対象であり、企業の資金による試験が多いとされた[4]。

ヒアルロン酸では、飲む形のRCT 7本のメタ解析で、水分・弾力・シワの深さに差が示され、ハリ・シワの体積・肌から水分が逃げる量では差は見られなかった[5]。このメタ解析の抄録には、合計人数と対象者の記載がない。健康な成人150人・12週の二重盲検RCTも報告されている[6]。

  • Aコラーゲンペプチド

    根拠
    23本・1,474人のメタ解析がある[1]。対象は20〜70歳の主に女性だ[2]。
    注意
    質の高い試験に限ると、水分・弾力・シワのどの項目でも差は見られなかった。
  • Aアスタキサンチン

    根拠
    11研究(RCT 9本)のメタ解析がある。対象は主に健康な日本人女性だ[3][4]。
    注意
    シワの深さでは差は見られなかった。小規模で企業の資金による試験が多いとされている。
  • Aヒアルロン酸

    根拠
    飲む形のRCT 7本をまとめたメタ解析がある[5]。
    注意
    メタ解析の抄録に合計人数・対象者の記載はなく、ハリなど一部の項目では差は見られなかった。

BB段:本格的な試験がある成分は?

B段に入ったのは、セラミド・プラセンタ・エラスチンである。くじ引きで分けた本格的な試験はあるが本数は少なく、原料や対象者も試験ごとに異なる。

二重盲検とは、参加者も研究者も、どちらが本物の粒か分からない状態で行う試験である。セラミドは原料の違う3本の二重盲検RCTがある[7][8][9]。赤ワインの澱(おり)から取り出したセラミドの試験では、健康な日本人29人を解析し、12週で肌から水分が逃げる量に差が見られ、肌の水分では差は見られなかった[7]。

酵母由来のセラミド1.8mg/日の試験は、健康な17人のクロスオーバー試験で期間は4週だった[8]。クロスオーバーとは、同じ人が時期を変えて本物とニセの粒の両方を飲む試験の形である。酢酸菌由来0.8mg/日の試験は乾燥肌が気になる人が対象で、期間は12週、人数は抄録に記載がない[9]。

プラセンタは豚プラセンタの試験で、乾燥肌と目元のシワがある35〜60歳90人の二重盲検RCT(12週)がある[10]。ほかに健康な40〜59歳の女性20人で200mg/日・4週の試験[11]、更年期の女性44人で24週の試験がある[13]。後者はくじ引きはしたが非盲検で、非盲検とは参加者が何を飲んでいるか知っている状態の試験である。各試験の結果の詳細は、原稿では扱っていないため原著を参照してほしい。

エラスチンは、カツオ由来エラスチンペプチド100mgを健康な韓国の成人100人に12週試した二重盲検RCTがある[12]。魚由来エラスチンをニセの粒の群と比べた試験もあるが、人数は抄録に記載がない[14]。

  • Bセラミド

    根拠
    原料の違う二重盲検RCTが3本ある[7][8][9]。
    用量
    酵母由来1.8mg/日[8]、酢酸菌由来0.8mg/日[9]
    注意
    原料が試験ごとに違い、肌の水分では差は見られなかった試験もある。
  • Bプラセンタ

    根拠
    35〜60歳90人・12週の二重盲検RCTがある[10]。
    用量
    200mg/日(40〜59歳の女性20人・4週の試験)[11]
    注意
    いずれも豚プラセンタの試験で、対象は目元のシワがある人や女性に限られる。
  • Bエラスチン

    根拠
    健康な韓国の成人100人・12週の二重盲検RCTがある[12]。
    用量
    カツオ由来エラスチンペプチド100mg[12]
    注意
    試験は2本で、もう1本は人数が抄録に記載されていない。

DD段:肌を調べたヒトの試験が見つからない成分は?

D段に入ったのは、ビタミンC・ビタミンE・N-アセチルグルコサミンである。編集部がPubMedを検索した範囲(2026年11月1日)では、単独で飲んで肌のシワ・乾燥を調べたヒトの試験は見つからなかった。PubMedとは、医学・生命科学の論文を検索できるデータベースである。

よく知られたビタミンCとビタミンEは、配合品の試験だけが見つかった。たとえばコラーゲンとビタミンCを組み合わせた試験や、大豆イソフラボン・リコピン・ビタミンC・Eを配合した試験である。配合品の結果からは、どの成分がどう関わったかを切り分けられない。

N-アセチルグルコサミンは、飲んで肌を調べたヒトの試験も動物実験も見つからなかった。引用した研究は、紫外線を当てた皮膚の細胞を使った試験管の実験である[15]。試験管の実験とは、体の外で細胞を使って調べる実験であり、飲んだときの結果を示すものではない。

D段は研究がまだ少ないことを示すだけで、肌への影響が無いと示されたわけではない。新しい試験が出れば段が変わる可能性がある。

  • DビタミンC

    根拠
    PubMed検索(2026年11月1日)で、単独で飲んで肌を調べたRCT・メタ解析は見つからなかった。
    注意
    コラーゲンなどとの配合品の試験はあるが、単独の試験は見つからなかった。
  • DビタミンE

    根拠
    PubMed検索(2026年11月1日)で、単独で飲んで肌を調べたRCT・メタ解析は見つからなかった。
    注意
    配合品の試験はあるが、ビタミンE単独の結果は切り分けられない。
  • DN-アセチルグルコサミン

    根拠
    引用した研究は皮膚の細胞を使った試験管の実験である[15]。
    注意
    飲んで肌を調べたヒトの試験・動物実験は見つからなかった。

9成分のランクと対象者を一覧で比べると?

下の表は、9成分のランク・試験の対象者・研究の数を並べたものである。研究の数が多くても、対象者が自分と違えば結果をそのまま当てはめにくい点に注意が必要だ。

全体表を開く
肌サプリ9成分のエビデンスTier表(ランクは研究の量と質)
成分ランク試験の対象者研究の数
コラーゲンペプチドA20〜70歳の主に女性23本
アスタキサンチンA主に健康な日本人女性9本
ヒアルロン酸A健康な成人など7本
セラミドB健康な成人・乾燥が気になる人3本
プラセンタB目元のシワがある35〜60歳3本
エラスチンB健康な韓国の成人2本
ビタミンCD配合品の試験だけヒトの研究なし
ビタミンED配合品の試験だけヒトの研究なし
N-アセチルグルコサミンD試験管の細胞ヒトの研究なし
体調に不安がある場合や、持病・服薬がある場合は、医師・薬剤師に相談してください。

ここは
見落としがち…

今回の更新点は?

この表は初版である(原稿の作成日時点の論文で評価)。原稿の作成日は2026年11月9日付である。

次に見直すのは、B段の成分で新しいメタ解析が出たとき、コラーゲンペプチドで質の高い試験だけをまとめた研究が出たとき、ビタミンC・Eを単独で飲んで肌を調べたRCTが出たときである。N-アセチルグルコサミンは、飲んで肌を調べたヒトの試験が出た時点で評価し直す。

よくある質問

いつもの美容サプリ、
どの段だろう

コラーゲンは飲んでも意味がないということ?

そうとは言い切れない。23本の試験をまとめた研究では、全体では肌の水分・弾力・シワに差が示された[1]。ただし、企業の資金が入っていない試験と質の高い試験に限ると差は見られなかったため、結果は試験の質で分かれていると編集部は読んでいる。

ビタミンCはコラーゲンと一緒に飲んだほうがいい?

この表では評価していない。ビタミンCは、コラーゲンなどとの配合品の試験は見つかったが、単独で飲んで肌を調べた試験は見つからなかった。配合品の結果からは、ビタミンCがどう関わったかを切り分けられない。

飲むタイミングや1日の量はどれくらい?

飲むタイミングは原稿では扱っていない。量は、試験で使われた値(セラミド1.8mg/日など)が原著に書かれているだけで、自分に合う量かどうかは原稿では扱っていない[8]。体調に不安がある場合や、持病・服薬がある場合は、医師・薬剤師に相談してください。

Sランクの成分がないのはなぜ?

今回の9成分には、Sの条件をすべて満たす成分がなかった。コラーゲンペプチドは試験の数と人数は多いが、質の高い試験に限ると差は見られなかったためAとした[1]。ランクの読み方は ランクの定義(/rank/) を参照してほしい。

試験の対象者が自分と違うときはどう読めばいい?

結果をそのまま自分に当てはめにくいと考えるのが自然だ。たとえばアスタキサンチンの試験は主に健康な日本人女性、エラスチンの試験は健康な韓国の成人が対象である[4][12]。年齢・性別・肌の状態が近いかを、段と合わせて確かめる材料になる。

出典

誰が試したか
見てなかった…

論文(DOI)

  1. コラーゲンペプチド:doi:10.1016/j.amjmed.2025.04.034
  2. コラーゲンペプチド:doi:10.1111/ijd.15518
  3. アスタキサンチン:doi:10.3390/nu13092917
  4. アスタキサンチン:doi:10.1080/19390211.2020.1739187
  5. ヒアルロン酸:doi:10.36849/jdd.8542
  6. ヒアルロン酸:doi:10.1038/s41598-025-32758-5
  7. セラミド:doi:10.3390/nu16132100
  8. セラミド:doi:10.3177/jnsv.64.265
  9. セラミド:doi:10.5650/jos.ess20115
  10. プラセンタ:doi:10.1016/j.ctim.2025.103271
  11. プラセンタ:doi:10.3390/nu12061671
  12. エラスチン:doi:10.1111/srt.13634
  13. プラセンタ:doi:10.3109/13697137.2013.871695
  14. エラスチン:doi:10.1002/jsfa.7270
  15. N-アセチルグルコサミン:doi:10.1016/j.jdermsci.2011.04.008

検索記録

  • ビタミンC:PubMed「("vitamin C"[tiab] OR "ascorbic acid"[tiab]) AND (oral[tiab] OR supplement*[tiab] OR ingest*[tiab]) AND (wrinkle*[tiab] OR "skin elasticity"[tiab] OR "skin hydration"[tiab] OR "skin dryness"[tiab] OR "dry skin"[tiab]) AND (randomized controlled trial[pt] OR meta-analysis[pt] OR systematic[sb])」(2026-11-01・7件)
  • ビタミンE:PubMed「("vitamin E"[tiab] OR tocopherol*[tiab]) AND (oral[tiab] OR supplement*[tiab] OR ingest*[tiab]) AND (wrinkle*[tiab] OR "skin elasticity"[tiab] OR "skin hydration"[tiab] OR "skin dryness"[tiab] OR "dry skin"[tiab]) AND (randomized controlled trial[pt] OR meta-analysis[pt] OR systematic[sb])」(2026-11-01・7件)

注記

  • S は3条件(複数の研究をまとめた研究=メタ解析・合計500人以上・質が高い)をすべて満たす場合のみ。コラーゲンペプチドは人数は満たすが、質の高い試験に限ると差がないためA(下の注記)。
  • 対象=引用した研究の参加者(抄録で確認)。
  • コラーゲンペプチド:Myung 2025。23試験・1,474人のメタ解析。全体では肌の水分・弾力・シワで差が示されたが、製薬企業の資金が入っていない試験と質の高い試験に限ると、どの項目でも差は見られなかった。de Miranda 2021(19試験・1,125人、20〜70歳・約95%が女性)では、水分・弾力・シワで差が示された。
  • アスタキサンチン:Zhou 2021。11研究(飲む形のプラセボ対照RCT 9本)のメタ解析。肌の水分(SMD 0.53)と弾力(SMD 0.77)で差が示され、シワの深さでは差は見られなかった(SMD -0.26、p=0.11)。Ng 2021 の系統的レビューでは、試験は小規模で主に健康な日本人女性、企業の資金による試験が多いとされた。
  • ヒアルロン酸:Amin 2025。飲む形のRCT 7本のメタ解析。水分・弾力・シワの深さで差が示され、ハリ・シワの体積・水分の逃げにくさ(TEWL)では差は見られなかった。抄録に合計人数・対象者の記載はない。Dolečková 2025 は健康な成人150人・12週の二重盲検RCT。
  • セラミド:原料の違う3本の二重盲検RCT。Sanjaya 2024(赤ワイン由来のセラミド、健康な日本人29人を解析、12週。水分の逃げにくさ〔TEWL〕で12週に差、肌の水分では差は見られなかった)、Fukunaga 2018(酵母由来1.8mg/日、健康な17人のクロスオーバー、4週)、Tsuchiya 2020(酢酸菌由来0.8mg/日、乾燥肌が気になる20〜60歳、12週。人数は抄録に記載がない)。
  • プラセンタ:豚プラセンタの試験。Nguyen 2025(乾燥肌と目元のシワがある35〜60歳90人、二重盲検RCT・12週)、Nagae 2020(健康な40〜59歳の女性20人、200mg/日・4週)、Yoshikawa 2014(更年期の女性44人、くじ引きはしたが非盲検、24週)。
  • エラスチン:Seong 2024(カツオ由来エラスチンペプチド100mg、健康な韓国の成人100人、二重盲検RCT・12週)、Shiratsuchi 2016(魚由来、ニセの粒の群と比べた試験。人数は抄録に記載がない)。
  • ビタミンC・ビタミンE:PubMed 検索(2026年11月1日、検索式は各成分の検索記録、各7件)で、単独で飲んで肌のシワ・乾燥を調べたRCT・メタ解析は見つからなかった。見つかったのは、ビタミンC・Eを含む配合品の試験(Žmitek 2024、Jenkins 2014 など)だけ。
  • N-アセチルグルコサミン:PubMed 検索(2026年11月1日、18件)で、飲んで肌を調べたヒトの試験・動物実験は見つからなかった。引用した Hwang 2011 は、紫外線を当てた皮膚の細胞を使った試験管の実験。
  • 人気度(よく見かける/あまり見ない)は仮の目安。
  • 「意外!」はビタミンC(よく見かけるのに、単独の試験が見つからない)。

本文の [1] [2] は上の番号の論文です。原著照合日:2026年11月1日。数値は原著・公表資料と照合したものだけを載せています(照合の手順)。

公的機関の資料

この記事の図解版は Instagram(そのサプ) にあります。